プレタ・マンジェ

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プレタ・マンジェ
Pret A Manger
種類 株式会社
本社所在地 イギリスの旗 イギリス
ロンドンシティ・オブ・ウェストミンスター
設立 1986年
業種 小売業
事業内容 サンドイッチチェーン店
主要株主 ブリッジポイント・キャピタル(英語版
外部リンク http://www.pret.com/
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プレタ・マンジェ(Pret a Manger)は、サンドイッチを主力商品とするイギリスファーストフードチェーンである。

概要[編集]

ロンドン市内にあるプレタ・マンジェの店舗

名前のプレタ・マンジェは、フランス語で「そのままですぐ食べられるもの」[1][注釈 1]という意味。大学の友人同士だった[2]ジュリアン・メトカフとシンクレア・ビーチャムの二人が、忙しいビジネスマンがまともな食事をとれる店がない状況を見て発案。1986年、ロンドン市内に1号店をオープンした[3]。店内の厨房で手作りされるサンドイッチは、合成添加物を含まない原材料を使っているのが特徴である[4]

店舗[編集]

2000年ニューヨークに初の海外店舗がオープン[3]2014年2月時点で、英国内で289店舗のほか、アメリカ合衆国に57店舗(ニューヨーク、ワシントンD.C.シカゴボストン)、フランスパリに10店舗、香港に14店舗を展開。 その後2024年時点で世界で697店舗と拡大(内訳としては、英国内で498店舗、アメリカ合衆国で62店舗に加えて、フランス・香港・インド・スイスの他11カ国で店舗を展開。)

日本での展開と解散[編集]

マクドナルドのアメリカ本社がプレタ・マンジェ社に資本参加していたつながりから[5][6]2001年暮れにプレタ・マンジェ社が日本マクドナルドに対し日本国内での合弁を提案[4]2002年2月15日に日本での事業展開が発表された[5]。その年の6月11日[7]、両社折半出資[5]で日本プレタ・マンジェ株式会社が設立され、9月25日東京都千代田区日比谷日比谷シティに日本1号店がオープンした[8]

2年で80店舗を目標とし[4]、13店舗まで店舗網を増やしたが、日本マクドナルドホールディングス[9]は翌2003年11月7日、プレタ・マンジェ事業からの撤退を発表[10]。売却先を探すとしていたが、日本プレタ・マンジェの社長だった友成勇樹が、その受け皿としてロッテの支援を受けて株式会社ナチュラルビートを設立。同社に事業が継承された[11]。ナチュラルビートはローソンとも提携していたが[12][13]、赤字が続いたため2010年5月27日に解散、同年6月15日東京地方裁判所より特別清算開始決定を受けた[14]

脚注[編集]

  1. ^ [1]
  2. ^ About our company”. プレタ・マンジェ. 2014年5月18日閲覧。
  3. ^ a b プレタ・マンジェとサンドイッチ革命”. 日本プレタ・マンジェ. 2002年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月18日閲覧。
  4. ^ a b c 英国の手作りサンドイッチチェーン「プレタ・マンジェ」が日本1号店”. 日経BPネット (2002年9月25日). 2007年5月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月12日閲覧。
  5. ^ a b c 日本マクドナルド、サンドイッチ「プレタ・マンジェ」を展開”. 日経BPネット (2002年2月26日). 2014年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月12日閲覧。
  6. ^ 現在は関係を解消している。
  7. ^ 会社概要”. 日本プレタ・マンジェ. 2002年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月18日閲覧。
  8. ^ ロンドン発、人気サンドイッチチェーン店 プレタ・マンジェ★日本上陸!”. オールアバウト (2002年10月1日). 2002年12月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月18日閲覧。
  9. ^ 2002年7月1日に持株会社へ移行している。
  10. ^ マクドナルド、サンドイッチチェーン「プレタ・マンジェ」事業から撤退”. 日経レストラン (2003年11月7日). 2014年5月18日閲覧。
  11. ^ 今週のこの人この店このグルメ Vol.71”. エフラボ! (2007年6月7日). 2014年5月18日閲覧。
  12. ^ ローソン、ナチュラルローソン西神田店にカフェ「ナチュラルビート」導入”. 日本食糧新聞 (2006年2月24日). 2014年5月18日閲覧。
  13. ^ ナチュラルビートとの業務提携および資本提携に合意”. ローソン (2007年2月20日). 2014年5月18日閲覧。
  14. ^ 外食産業信用情報一覧”. 外食.biz (2010年7月1日). 2014年5月18日閲覧。
  1. ^ 食材や食品の多くは、十分に温めたりなど調理をしてからでないと食べられないが、すでに調理が済んでいて "そのまますぐに食べられる" ものをフランス語でprêt-à-mangerという。「prêt-à 〜」で、英語のready-to〜に相当する。英語圏のイギリスで「ready-to-eat」と言っても、平凡でつまらない表現で店舗名としてもつまらないが、同じ意味でも英語圏であえてフランス語でprêt-à-mangerと言うと、なにやら珍しくてオシャレに聞こえ、英語圏なら商標登録もしやすく、他の店に使われて名称を侵害される可能性が低く、ブランド価値をつけやすい。(逆にフランス語圏では、prêt-à-mangerは平凡でつまらない普通の表現に聞こえ、普通のフランス人が日常的に使う普通の用語なので商標として許可されない可能性が高く、店舗名として使いづらい。)

関連項目[編集]

  • サブウェイ - 日本でも展開している、アメリカのサンドイッチチェーン。

外部リンク[編集]